Let's リトミック !!

一部引越しました。https://note.com/nekomitibi

リトミック指導 0歳、1歳ねらい 乳幼児と音楽

リトミックは赤ちゃんから出来ますが、指導者わ関わる大人次第です。

乳幼児0歳から5歳までリトミック 指導をしていて、一番難しいと感じるのは、0歳から1歳です。


何故なら、すぐには効果が表れないからです。

でも、実は音楽教育で一番効果があるのが乳幼児からの働きかけなのです。

0歳、1歳児のリトミック のねらいを挙げるとすれば

感じる心

聞こえる耳

を育てる事でしょう。

リトミックはいつから出来るのでしょう?
0歳児、1歳児は、まだほとんど反応がありません。
でもじっと見ています。
翌週に同じ活動に対する反応が良くなっていたり、また次に新しい曲で指導すると、反応が無くなっていたりします。

日々、前進したり後退したりの繰り返しです。

実際に前進と後退を繰り返しているのでしょうか?
いいえ、前進し続けているのだと思います。

ただそれが、身体が動くとか言葉を発するなど表面上の行動に現れてこないので、指導者としては、何かを感じてくれているのだろうか?と心配になるのです。


親子で参加する0歳1歳のリトミック でしたら、お母さんが子供を抱っこしてリズムを伝えたり、お母さん自身が楽しんでいれば、それだけで、やる価値があります。

しかし、保育園のリトミック では、子供1人に大人1人がペアになれるわけではないので、子供はじっとして講師を見ているだけです。


かなり、シラ〜〜〜っとしらけた空気が漂います。

私は、このしらけた空気も楽しむ事にしています。
泣き出さないのであれば、不安ではないのです。もし、泣き出したとしても「心が動いた」証拠です。


しら〜〜としているように見えても実はじっと見て、聞いて、感じています。

その証拠に、1ヶ月後、3ヶ月後の子どもの反応を見れば、「あの時、聞いていたんだな」と確信出来るはずです。

20年以上0歳、1歳クラスの指導をしている私でも、特にまだ発語のない1歳3ヶ月くらいまでの乳幼児への指導は、一方通行になる訳で、作り笑いをする時もあります。


手応えが無くても、信じて与え続けるしかないのです。


そんな手探りの中でも、子どもの反応を引き出すコツがありますので、ご紹介します。


すでに実践している先生方も多いと思います。

・何度も同じことをする

・感情豊かに話す

・リズムそのものの効果

・手拍子をたくさんする

・褒める

・やり取りを試みる

・カラフルな色合いの物を使う


同感して下さる先生やお母様もいらっしゃるでしょう。
エピソードを交えて説明していきます。



何度も同じことをする

何度も繰り返すことは、本当に効果があります。
何回くらい繰り返したらよいのでしょうか?
1年間、同じことを繰り返しても良いと思います。


私は、年間指導案を考える時に、月ごとの曲以外に、1年間使う曲、半年使う曲、3ヶ月間使う曲をそれぞれ設定しています。

1年間使う曲は、「始まりの曲」と「終わりの曲」ともう一曲、
言葉のリズムが面白いくすぐり遊びの「キャベツがキャ」で遊んでいます。
1年歌い続けると言っても、歌詞の順番を入れ替えたり、新しい野菜を付け加えたりと、1年間でレベルアップしていきます。即時反応の始まりです。


半年間使っている曲は、「おべんとうばこのうた」と「ねこのこ」で2曲とも付点のリズムが入った手遊びです。

「おべんとうばこのうた」は和の野菜のお煮しめが入った和食弁当です。
「にんじんさん!」「さくらんぼさん!」と韻を踏んでいる名曲です。
「スジの通ったふーき」1歳にして、このリズム!うねり!つくづく名曲だと思いますね。


「ねこのこ」は単に私が猫好きだからを歌い始めました。
最初の1、2ヶ月は、完全に一人芝居。しかし、続けて1年経過した3月には、1歳児全員で「ねこのこ」大合唱となりました。
こちらも、赤ちゃん猫は小さな声で短いおヒゲ、お母さん猫は大きな声で長いおヒゲと、1年間かけてダイナミクスを盛り込んでいきます。


3ヶ月間使う曲は、身体を使う遊び歌
「あたまかたひざぽん」
「げんこつやま」
「だしてひっこめて」
「パンダうさぎコアラ」
「むすんでひらいて」
「ひげじいさん」
など定番の曲です。
例えば「パンダうさぎコアラ」はAメロの方が子どもは好きです。Bメロの「パンダうさぎコアラ」の歌詞の部分の模倣は1歳児には難しいですね。
Aメロだけたくさんやったらいいと思います。



感情豊かに話す
挨拶に始まり、全てのことばを、意識して感情豊かに話します。

例えば動物の動き「ノッシーノッシー」と太い声で表現したり
「大きく」「小さく」
「急いで」「しー(静かに)」など感情豊かに話します。

絵本を読むときのように、色々な声色(こわいろ)を使い、(ま)を作りしゃべります。

子どもはサーッと喋るよりも、抑揚をつけた方がよく聞いてくれます。

私は話をする時や歌を歌う時に、口をよく開けて動かす習慣がありますが、時々子ども達を観察していると、口を縦に横にと大きく動かして歌っている子がいて、私の真似をしているのかな、と思う事があります。

子どもはすごく、よく見ていることが分かります。




リズムそのものの効果

子どもは、リズムに反応する。

リズムは、人を心地よくする。

リズムそのものは、7点ポイントを挙げた中でも何よりも、圧倒的に大きい効果があります。

リズムとは?
一定に繰り返される音の長さや強さの組み合わせによって生み出されるもの
と定義されます。

リズムよくピアノを弾く、リズムよい曲を選ぶ観点を私なりに考えると

メリハリがある、インテンポである、分かりやすい(捉えやすい)

更に具体的にレッスン風景を振り返ると
「ベースがハッキリしている」
「メロディが付点である」
「アクセントが一定に付いている」
こんな曲が好まれるようです。

前の記事にも書きましたが、人間は生まれながらにして、リズムを心地よく感じます。
だから音楽が好きなのではないですか?

www.nekomi.work





手拍子をたくさんする

子どもが初めて、音楽に対して反応する仕草。それは手拍子が圧倒的に多いと思います。それから足の屈伸(バウンス 弾みをつける動き)も多いですね。
手拍子は、自分の身体を使った一番身近な音です。
打楽器のように奏法の知識がいらず、触感と聴覚を同時を体感できます。
あまり早く鈴などの打楽器を与えても、舐めてしまったりしますので、手拍子をたくさんしましょう。

指導者がいい音で手拍子すると、子どもも真似してするようになります。

1歳で拍打ちなんて、隠れ英才教育ですので、リズム感の良い子に育つのは間違いありません。
絶対音感が付くかは保証できませんが、絶対拍感はかなり定着すると思います。



褒める

手拍子だけでなく、みんなで手をパチパチと叩きます。
何かやる度に「すごいね!」「上手だね!」「かっこいいね!」「ステキ!」と褒めてたくさん拍手をします。

子どもは、自分が褒められるのは分かるようで得意顔でパチパチします。
みんなもパチパチ、先生方もパチパチして、とても盛り上がります。
盛り上がるってとても大切な事だと思いませんか?
そう、感動の共有です。

私には、コミニュケーションの始まりのような気がして、歌っては拍手、動いては拍手と、0歳から2歳児まで拍手を多用しています。
たくさん褒めらることが快感で自己肯定感が付きます。




やり取りを試みる

子どもが、大人と物のやり取りができるようになるのは、何歳からでしょうか?
ある事を思い出しました。
娘が、ちょうどつかまり立ちから自分の足で立つ事が出来る様になった1歳ジャストくらいの時のことです。
娘がベビーベッドの中に立って、外に向かいオモチャを投げました。
私は、落としたかと思いオモチャを娘の手に渡しました。
そうしたら、ニヤッと笑いまた投げました。また渡しました。
帰宅した主人とも何度も何度も、投げる⇄渡すやり取りを楽しみました。

レッスンではボールやオモチャを
「はい、どうぞ」「はい、どうも」
と繰り返し渡したり

「ちょうだい?」「ありがとう」

と繰り返したりを試みています。

言葉や動きのやり取りが出来るようになると、指導する側もますます子どもに愛着が湧き、コミニュケーションが深まります。
「◯◯ちゃん!」「はーい」お返事が出来るようになるのもこの頃です。
何度も何度も、繰り返したらいいと思います。




カラフルな色合いの物を使う

視覚からのアプローチです。
例えば、絵本、ボール、ペープサートなどを淡い色合いの物よりカラフルな物の方が視線が行きます。
はっきりした色の物の方が喰いつきよく反応します。

ある時に、ボールの色をカラフルな物に変えたら、1歳ちょうどくらいの子どもが歓喜をあげて取りにきました。

絵本も、はっきりした色を好む傾向があります。
意識して選んでみては、いかがでしょうか。



一番難しいと感じる0歳、1歳の指導ですが、やりがいも一番感じます。


乳幼児の音楽による効果は必ずしも、専門家による指導だけではなく、ご家庭で歌を歌ったり、手遊びをしたり、童謡を鑑賞することも価値があります。

物心つく前から自然に音楽を楽しむ環境があると、一生音楽が好きな子どもに育ちます。

すぐに効果が現れなくても、絶対に聞いていますから、どうぞ楽しい雰囲気で続けて音楽を楽しんでください。



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