絶対弾けるようになるリトミック即興演奏の練習方法
即興の記事を書いていて思い出したことがあります。昔娘がしまじろうのDVDを定期購読していました。
リトミック の石丸由理先生監修のコーナーがあり、とても素敵なリトミック即興だったので耳コピーしてみましたが、色んな音が入っていて、弾きこなせないまま時が過ぎました。
また別の先生ですが、リトミック の講習会に参加した時の講師の方の演奏も、聞き惚れるほど綺麗でした。
上手な人の即興は、まずピアノのタッチが素晴らしいです。
それから、お洒落なテンション(非和声音)と綺麗に響くボイシング(和音の配置)で弾いているように聞こえます。テンポキープは必須です。
いつか、あんな風に弾きたいと目標にしてきました。
今できることをやる。
背伸びせず、今できる自分らしい即興が一番です。
私は、即興が出来ないくせに、オリジナルがやりたかったのです!
プロフィールにも書いていますが、
三度の飯よりクリエィティブな事が好きです。
やりたい!というエネルギー、強い動機があれば絶対できるようになります。
ところで、私がやっている即興演奏は、ずっと私の耳で聞いて判断しているものでした。2020.5月よりYouTube動画を始める為、書き溜めた曲を作曲の先生に見てもらうようになりました。
それまでに一番上達した即興の練習方法をご紹介します。
①右手だけの即興
②音源をパクる
③既成曲を、右手メロディー左手ベースで、極めて簡単に弾き、変奏する
④動きながら、即興を考える
⑤モチーフを使って
①右手を片手だけで、ずっと長く即興し続ける
右手を白鍵だけで自由に弾きます。
普通の、左手ハーモニーに右手メロディを合わせる練習は、ワンパターンになりがちです。
ハーモニーを考えず、右手だけにすると、縛りの全くない自由な感覚で即興出来ます。
隣りへ行きたければ隣りへ
遠くへ行きたければ遠くへ
時々、折り返し戻ってきたり
次は音がどこに行きたいかなー、と探ります。
途中で拍子を変えても楽しいです。
初めは4分音符だけで
慣れてきたら8分音符も入れ自由に弾きます。
参考までに楽譜を載せますが、支離滅裂ですね。こんな感じの即興です。
本格的な即興をやる前のウォーミングアップ的な即興と言ってよいと思います。
②人の即興をパクる
テレビでやってるアニメでお好きな番組を1つ選んで30分間、録音してみて下さい。
妖怪ウォッチでも、ドラえもんでも、ポケモンでも、何でもいいです。
セリフの後ろに流れているBGM、効果音を聞いて、耳コピーして下さい。
これはとても、面白い練習です!!
「ジャイアンが出てくる時の音楽」
「のび太が、しずかちゃんにポワ〜ンと♡♡なっている音楽」
「スネオが意地悪を企んでいる音楽」
「のび太があわてている時の音楽」
結果的に、これをきっかけに爆発的に引き出しが増えました。
最初は耳コピーが大変でしたが、難しいのは飛ばして簡単な曲からやっていくと、だんだん慣れます。
夜通しやっていた日もあります。
プロが作る物は完成度が高く感心するばかりです。
どんどんイメージが湧きますので、
私はどんなシチュエーションの曲か思い浮かべて、音楽に勝手に題名を付けて楽しんでいました。
〝 結婚式
〝 恐竜が追いかけてくる〜
〝 避暑地
〝 ゲリラ豪雨
〝 コテンパンにしてやるぞ!
そして音楽ノート(楽譜)にまとめていて、ネタに詰まると見ています。
本当にオススメですので、騙されたと思って一回やってみて下さい。
パクりはしますが、そのまま使うことは著作権侵害になりますので、弾き込む事で自分の栄養にし、オリジナルを作り出して下さい。
③既成曲を、右手メロディー左手ベースで、極めて簡単に弾き、変奏する
既成曲を変奏するリトミック を提案します。
例として、童謡「おばけなんてないさ」を使い、説明します。
ハ長調で、左手♩四分音符でベース
おばけなんてないさ ドソドソ
おばけなんて嘘さ シソドソ
ねぼけた人が ドソドソ
見間違えたのさ シソソド
だけどちょっとだけどちょっと
ソソソソ
ぼくだって こわいな ソソソソ
おばけなんてないさ ドソドソ
おばけなんて嘘さ シソソド
と弾けます。
違うベースでももちろんいいです。
活動展開例
展開.1
「おばけを探しに行こう!」と行進する
展開2.
「おばけになっておどかしちゃおう」と言っておばけの顔をしたり、ポーズをして歩く
展開3.
両手ともオクターブ上を弾き「子どものおばけだから可愛くね」小さいポーズで歩く
展開4.
速く弾いて、逃げるように小走りする
↓この組み合わせで
即興による即時反応 聞き分ける
♩歩く おばけを探しに行こう!
♫♫♫♫ ドミ♭ の合図で怖〜い!
どこか隠れられそうなスペースに隠れる
左手を2分音符に、右手(ミとラを♭)短調に変奏
ソローリソローリと窺うように歩く
速いテンポ
小走りする
※隠れる時は、ぶつからないように気をつけて下さい
全部「おばけなんてないさ」によるリトミック です。簡単な伴奏なので、テンポや合図に気が回るようになります。
もう、これだけで10分〜15分とまとまった活動になります。
童謡など既成曲は、先が分かっているから即興で使わない方がいいという説もあります。
でも、ストップする事も、テンポを変える事も、短調に変えることも出来ますので先が分かっている(即興に向かない)と言い切れません。
私は、結構使っています。
子どもが嬉しくて歌ってしまったら、1コーラス歌わせて「次は歌わないで、お耳で聞いてね」と言って仕切り直します。
童謡でAメロBメロとある長い曲は、Aメロだけ使ってもいいですね。
よく「トトロのさんぽ」が使われますが、個人的には覚えにくい伴奏だと思います。
散歩するから「さんぽ」ってひねりが無さ過ぎです。
もっと簡単な曲はたくさんありますので、是非色んな曲で試してみて下さい。
左手がド、ファ、ソだけで伴奏出来る曲を挙げておきます。
「チューリップ」「カエルのうた」「はと」「ちょうちょ」「ぶんぶんぶん」「お正月」「たき火」「シャボン玉」「虫の声」「めだかの学校」「ふしぎなポケット」「おつかいありさん」「まつぼっくり」「どんぐりころころ」「おへそ」「やぎさんゆうびん」
童謡の変奏でのリトミック は、いかがでしょうか。
④動きながら、即興を考える
ピアノに向かう前に、鉛筆を持つ前に、動く
「泳ぐ」行為でも「バシャバシャ」なのか「スーイスーイ」なのかで全然違う
動いて、初めて思い付く事もある
バシャバシャ泳ぐは、バタ足かクロールのイメージ
手足ともに♩4分音符で動きます。
テンポを変えたり、ターンの合図で戻ってきたりします。
スーイスーイ泳ぐは、平泳ぎのイメージ
足は6/8の ♪♪♪ ♪♪♪で歩き
手は、付点4分音符で、スーイと平泳ぎのように、ハート型?をかきます。
手と足の動きが違うので、複リズムのよい課題になります。
⑤モチーフを使って
モチーフを使って
童謡「こぎつね」
の最初の2小節を使って、全部同じリズムパターンで、12小節即興してみて下さい。
正解はないので、一番気に入ったのを楽譜にしてください。
では、先程は「ドレミファ ソ ソ ラファドラソ」からでしたが、今度は全然違う音から、また同じリズムで12小節作って下さい。
今度は、題名「走る」です。
「走る」に合うイメージを思い描いて楽譜にして下さい。
童謡「森のくまさん」
ソファ♯ソミ ミレミド
次は今終わったドの音から始めて2小節
ドレミファ ラソファソ
次は今終わったソの音から始めて2小節
…のように、始まりの音縛りを付けます。これで、ワンパターンを回避
モチーフで作った曲は、是非楽譜に書いて下さい。
記譜に慣れていない方は、少しずつ書いて貯めてください。
記譜に、慣れている方は、せっかく思い付いた即興を忘れてしまうといけないので、書いておいて下さい。
楽曲として素晴らしい必要はなく、
動くために分かりやすい演奏が一番です。
曲に合ったタッチや、ポジションも、いつも気にしていたいものです。
リトミック 即興練習の練習方法についてでした。