絶対に弾けるようになる即興演奏の練習方法①②
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【オノマトペからヒントを得る】
今回は、リトミック指導で避けて通れないピアノの即興演奏について、お話しします。
初めてリトミックを指導される方や、これからピアノの即興演奏をしてみたい方対象です。
始めに、リトミックの即興演奏で大切なことを2点挙げます。
1演奏は出来るだけ、暗譜する。
即興演奏の目的は、子どもを音楽に反応させることです。
子どもが音楽を聞いて、それに合った反応をしているか、全部見ていなければいけません。
ですから、楽譜にかじりついていたり、手元を確認している余裕はありません。
どんな簡単な即興でも、ワンパターンでもいいので覚えて弾きましょう。
2 テンポ感を決めて、曲を通して保つ
課題とする活動である歩く、走る、ゆっくり歩く、揺れるなど、子どもを動かしたいテンポを自分で決めて弾き始めます。そのテンポを曲の最後まで変えず保って下さい。違う音価の活動のあと、またその曲に戻ったら、前と同じテンポにします。
テンポを保つ事はそれ程難しくないです。普通のピアノ演奏や歌唱伴奏でも、速度を変える記号がない限り、一定のテンポで弾く習慣があるからです。
注意したいのは、テンポ感の設定です。
これは慎重に決めて、自分で事前に動いてシミュレーションしてから臨んで下さい。
私も弾いてから、失敗したと思うことがあります。
「少し速かった、スキップと合わないな」
「少し遅かった、心地よく揺れていないな」
子どもに対して申し訳なくなります。
でも、失敗を修正して積み重ねることで、確実に自分の中に定着します。
大切なことのまとめ
1演奏は出来るだけ、暗譜する。
2 テンポ感を決めて、保つ
即興演奏によるリトミックにおいて、ピアノが情報発信源です。
リトミックのピアノ即興を演奏していると、その空間の情報の全てがピアノから繰り広げられていると実感します。
弾いた通りに、子どもが動いていると本当にしっくりきて気持ちがいいものです。
動いている子どももまた、心地よいはずです。
さて、前置きが長くなりましたが、リトミックの即興演奏には、曲と、合図の2種類があります。
曲は、8小節程度に記譜しています。そのモチーフを適宜長く弾いたり短く弾いたりします。
合図は、クラスターとか、グリッサンドとか効果音的なもので、楽譜にしなくても黒鍵3つをグーで打つとか、簡単に弾けてマーク等で記入出来ます。
その中間くらいで、とてもやりやすい即興演奏がありますので、ご紹介します。
オノマトペから発想を得て弾く即興
オノマトペとは、物や動物が出す音を描写するのが擬音語のことです。
雨の音 「ザーザー」
風の音 「ビュービュー」
花びらが散る音 「サラサラ」
お皿が割れる音 「ガチャーン」
リトミックの即興演奏で動物の鳴き声
犬 「ワンワン」
うさぎ 「ピョンピョン」
たぬき 「ポンポコポン」
くま 「ノッシノッシ」
曲を作る、と思うと負担になりますから、これらのオノマトペに音を付けると思って音を出してみましょう。
左手は、たった3つの和音だけで、大概の即興演奏を弾けるようになりますので、すぐに覚えてしまいましょう。
ハ長調の
I の和音 ドミソ
Ⅳの和音 ドファラ(ファラドの転回形)
Ⅴの和音 シレソ(ソシレの転回形)
曲の始めはⅠの和音
曲の終わりはⅤの和音→Ⅰの和音
これさえ守れば基本自由です。
左手の例
Ⅰドミソ→Ⅴシレソ→Ⅰドミソ
Ⅰドミソ→Ⅳドファラ→Ⅰドミソ
Ⅰドミソ→Ⅳドファラ→Ⅴシレソ→Ⅰドミソ
下のウサギの即興演奏例は、Ⅰのドミソの和音の根音ド、Ⅳのファラドの和音の根音ファ、Ⅴのソシレの和音の根音ソだけ弾いています。
三和音を全て鳴らす場合もありますが
このように根音(ベース)だけ弾くことの方が多いです。簡単なので、おすすめします。
オノマトペによる即興演奏は、左手をつけて、拍子の中で使えば曲になりますし、そのまま使えば合図になります。
子どもと、オノマトペで遊んだものを後日音にしてもよいですね。
例えばピアノの即興が思い付かなかった日は、先生が声で「ニャー」と言ったら猫のポーズ、「コケコッコー」と言ったら目覚めのポーズで遊ぶ。
後日、ピアノの「ニャー」と「コケコッコー」を考える。
こうしてストックしていくと、ネタが増えますし、やればやるほど慣れてきます。
全部弾けるようになってからやろうと思うと、いつまでも出来ないので、どんどん音を出して慣れてしまいましょう。
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リトミック即興演奏【MIDI音源】 リトミック即興ピアノ「歩く①②」「歩く③」「歩く④」
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