短い手遊び歌やわらべ歌は、メインのリトミック に入る前のウォーミングアップになります。
さて、今回は2歳児3歳児におすすめのわらべ歌を、ご紹介します。
2歳、3歳 わらべ歌
「かれっこやいて」
(歌詞)
かれっこやいて とっくらきゃしてやいて
しょうゆをつけて たべたらうまかろう
〈遊び方〉
かれっこやいて
(両手の甲を見せて上下にゆらす)
とっくらきゃしてやいて
(手の平を返して、ゆらす)
しょうゆをつけて
(片手で片手におしょうゆを塗る真似をする)
たべたらうまかろう アムアムアム
(食べる真似をする)
かれっことは、お魚のカレイのことです。
先生 「おしょうゆつけたお魚、美味しかったね!次は何つけて焼こうかな?」
子ども 「お砂糖」
先生 「え?お魚にお砂糖?じゃあお砂糖をつけて焼いてみようね」
・・・歌った後で
先生と子ども「甘〜い」と甘い表情をします。
同様に、お味噌、マヨネーズ、ソース、唐辛子・辛子「辛〜い」ケチャップ、はちみつ・ジャム「甘〜い」、梅干し、レモン「酸っぱーい!」塩「しょっぱ〜い」
子どもは、自分の言った調味料が採用されると嬉しそうです。
2、3歳ですと、まだ味覚のバリエーションが少ないのですが、ごっこ遊びによって辛い、酸っぱい、苦いといった味覚を疑似体験します。
また食事、食材にも興味を持つきっかけになります。
「こどもとこどもが」
(歌詞)
こどもとこどもがケンカして
くすりやさんがとめたけど
なかなかなかなかとまらない
ひとたちゃわらう
おやたちゃおこる プン
〈遊び方〉
こどもとこどもがケンカして(右手と左手の小指だけを歌のリズムで、7回合わせる)
くすりやさんがとめたけど(同様に薬指)
なかなかなかなかとまらない(同様に中指)
ひとたちゃわらう(同様に人差し指)
おやたちゃおこる プン(同様に親指を4回合わせ、プンで両手の親指を強調して立てる)
展開1.
最初は、詩を読んでいるように言葉を言いながら、最後まで指を合わせます。←ゆっくり唱えるだけで歌にしない。音程をとらない。
展開2.
次に「今度はお歌にするよ」と言い、先程より少し高いキーの「どうぞ」で付点のリズムで歌います。
展開3.
「今度は歩きながら歌ってみようね」
この時は指は一本ずつ合わせると難しいので、手拍子にします。
展開1.と展開2.では、子どもがハッとする程うたの印象に違いがあります。付点のリズムは人を楽しい気持ちにさせるのです。
この曲の魅力は、単調な歌詞と動きでありながら、続けているとなんとも不思議なグルーブが生まれてくるところです。
そして、一番のお楽しみは、最後の「プン!」
子どもは、ものすごく怒った顔で、足まで踏み鳴らし、止まります。
「おてらのおしょうさん」
おてらのおしょうさんは、様々異なった遊び方があるので、あえて歌詞と遊び方は載せません。長いバージョンや普通バージョン、好きな遊び方で遊んでください。
この曲は、わらべ歌が伝承歌であることを、最も実感させられる身近な例です。
展開1.
2歳児には、交互に手合わせすることが難しいかもしれません。その時は、正面に手合わせ(パチン⇄前)でもいいですし、向かい合って各々手拍子してもいいですね。
手拍子でするならば、2人組にならなくても、先生対全員でも出来ます。
初回は、先生対全員でやり、慣れたら2人組でやるとすんなり遊べます。
展開2.
次はリトミック 的な活動です。
指示したテンポで、歩く
「お♩て♩ら♩の♩お♩しょ♩さん♩が♩‥‥‥ま♩し♩た♩」止まる
「めがでて〜はながさいたら」まで足は止めた手で表し、ジャンケンポン!で身体ジャンケンをする。
身体ジャンケンは手だけでなく全身を使ったジャンケンでダイナミックな表現になります。
足を止めている時とジャンケンポンは、リトミック の緊張と弛緩の関係です。
応用として
歩く即興♩ ⇄ 合図で2人組「おてらのおしょうさん」
走る即興♫♫ ⇄ 合図で2人組「おてらのおしょうさん」
などの展開も出来ます。
他に2歳、3歳でやっているわらべ歌です。
「たんぽぽたんぽぽ」春
「おふねはぎっちらこ」夏
「ひらいたひらいた」
「なべなべそこぬけ」
わらべ歌は、生活の中に溶け込んだ遊びです。
子ども同士で、「ねー、アレやろうよ!?」と誘い合いわらべ歌で遊ぶ姿は、日本の子どもそのものです。
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