ピアノが弾けないから、ピアノがない環境だからという理由でリトミックを始めるきっかけがつかめない先生もいるかと思います。
今回はタンバリン1つで出来るリトミック をご紹介します。
タンバリンを聞いて
ねらい:即時反応
①即興で打つ拍に合わせて歩く ⇆
タンバリンが止まったら止まる(3歳〜5歳)
★は打つ、◯は打たない
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯
★ ★ ★ ★ ◯ ◯ ◯ ◯
★ ★ ★ ★ ◯ ◯ ◯ ◯
まず、♩の単位で8拍打って、8拍休みます。
休む時は心の中で同じテンポで拍を感じています。
何セットとは決めませんが、子どもが集中して動いたり止まる事に慣れてきたら
4拍打って4拍休みます。
このパターンも慣れてきたら
ランダムに打ったり止めたりします。
例えば
★ ★ ★ ★ ★ ◯ ◯ ◯ ★
★ ★ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯
★ ★ ★ ◯ ◯ ◯ ★ ★ ‥‥
あくまでも、これは例であって、子どもの様子を見ながらすすめましょう。
難しそうでしたら、また4拍打って4拍休むパターン等に暫く戻します。
また慣れてきたら、テンポを速めたり遅くします。
★★★★★★★★◯◯◯◯◯◯◯◯★★★★★★★★
◯◯◯◯◯◯◯◯★★★★◯◯◯◯★★★★◯◯◯◯
★★◯◯◯◯◯◯◯★★★★★★★◯◯
‥‥★ ★ ★ ★ ◯
◯ ◯ ◯ ★ ★
◯ ◯ ◯ ★★★★★★★★★★
◯◯◯◯◯◯◯◯‥‥
急にテンポを変えると、子どもは喜んで、動いたり止まったりしたくて、自ら音に耳を傾けるようになります。
ダラダラしたり反応が悪くつまらなそうにしたら、一旦やめてまた後日やってみましょう。
子どもがまだその段階では無いのかもしれません。
この活動は、出来るだけ先生はしゃべらずにタンバリンで指示します。
4の倍数を捉えやすいので、最初は4回や8回を多用すると安定します。先生の方も、やりやすいです。
②即興で打つ人を先生ではなく、子どもにやらせる(5歳)
上記の活動が楽しんで出来る様になったら、打つリーダーを子ども1人に担当させます。
他の子は動きます。
あいまいに打つと、動く人が戸惑いますね。
「タンバリンでちゃんと教えてね」と声がけします。
拍を感じてはっきり打てた時には「すごく歩きやすかったよ」と褒めましょう。
動いている子は、おしゃべりするとタンバリンが聞こえないので、自然と静かに歩きます。
子どもはリーダーを、競ってやりたがるでしょう。
「1日3人までね。次回は今日やってない子が3人やるよ」と計画を立て全員にリーダーをやってもらいます。
ギューとパッ
ねらい:緊張と弛緩
①タンバリンでトレモロを鳴らす=目をギューッとつむる
⇆タンバリンを止める=目をパッと見開く(3歳、4歳)
「みんな、こんな風にギューッと目をつぶってみて。ギューーー」と言って目をギューッと瞑って見せる。
「今度はパッ!!ッと開けてみて!」と言って大きく目を見開きます。
「じゃあ、今度は先生のタンバリンが鳴ったら目をつぶってね」とタンバリンをトレモロで鳴らす。
「パッ!」と大きな声で短く言い、タンバリンをアクセントのように一音鳴らす。大袈裟に口までパカっと開けます。
次からは、タンバリンの音だけで、即時反応させます。
〰〰〰〰★!
〰〰〰〰★!
〰〰〰〰〰〰〰〰★!
〰〰〰〰〰〰〰〰★!
〰〰★!〰〰★!
〰がトレモロ、★!がアクセントで打つ
②タンバリンでトレモロを鳴らす=身体を小さく縮める
⇆タンバリンを止める=身体をパッと大きく手足をパーにする(3歳、4歳)
先程の顔(目)の活動と同じことを次は身体でやります。
トレモロでは、身体をギューと小さくしゃがみます。タンバリンのパン!の音で、立つと同時に手足を開きます。
更に目をつぶる活動と、身体の活動を組み合わせて
③タンバリンでトレモロを鳴らす=目をつぶりながら身体を小さく縮める
⇆タンバリンを止める=目を開けて身体をパッと大きく手足をパーにする(3歳、4歳)
タンバリンをきいて と ギューとパッ
の組み合わせ
★ ★ ★ ★ ◯ ◯ ◯ ◯
★ ★ ★ ★ ◯ ◯ ◯ ◯
〰〰〰〰★!
〰〰〰〰★!
さて、次はリズムにのって言葉を言うゲームです。
あなたのお名前なんですか?
元々は、私が新しい園のリトミック 指導を担当した時に、子どもの名前を覚える為に始めたリトミック です。
ねらい:模倣、4/4拍子
あなたお名前なんですか?(3歳、4歳
、5歳)
円になって座る → 先生が中に入りタンバリンを持ちます → 1人の子どもの方に向かいリズミカルに歩き「あなたのお名前なんですか?」と聞く → 子どもが名前を言いながら差し出されたタンバリンを打つ →他の子どもがクラップで模倣する
先生 ♪「あなたのお名前なんですか」
子ども1 「ももか」
先生 「ハイ」
他全員 「ももか」
続けて
先生 ♪「あなたのお名前なんですか」
子ども2 「はるき」
先生 「ハイ」
他全員 「はるき」
名前が3文字の場合、すんなりとリズムにのれます。
4文字の場合は
先生 ♪「あなたのお名前なんですか」
子ども3 「こうすけ」
先生 皆の方に手を向けて合図
他全員 「こうすけ」
2文字の場合は
先生 ♪「あなたのお名前なんですか」
子ども4 「りさ」
先生 「さんハイ」
他全員 「りさ」
このように合図を入れてあげると、延々4/4拍子にのって名前を模倣することができます。
子どもは、自分の番はドキッとした顔をします。お友達の名前を嬉しそうに叩いています。
応用としては、名前の部分を好きな動物を言う活動にしたり、好きな食べ物を言う活動にします。
先生 ♪「好ーきな動物なんですか」
子ども 「うさぎ」
先生 「ハイ」
他全員 「うさぎ」
先生 ♪「好ーきな果物なんですか」
子ども 「パイナップル」
先生 「ハイ」
他全員 「パイナップル」
更に5歳児には、自分が言おうとした物を他の子に先に言われたら、即時に変えて人と被らないようにするというルールも加えます。
頭の中で、色々な名前を思い巡らしながらも、リズム模倣をし、頭がフル回転します。
生活もリズミカルになりますよ。
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